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Update:2023.03.07

その他

目次

SSRI

ルボックス・デプロメール・パキシル・ジェイゾロフト

主な作用
精神病の症状は、ヒスタミン、セロトニン、アドレナリン、ドパミンなど、脳内神経伝達物質の脳中枢細胞への取り込みの増加にもとづく神経細胞の機能亢進、混乱が原因と考えられています。
これら脳内神経伝達物質の取り込みを抑え込むことを主な作用とする抗精神病薬はほかにもありますが、この薬はとくにセロトニンの受容体(脳神経細胞への受け入れ口)を特異的、選択的に遮断することによってセロトニンの取り込みを阻害して、うつの症状や強迫性障害に改善効果を示します。
副作用
一般的な副作用としては、吐き気、ねむ気、口の渇き、便秘などですが、重いものではまれに悪性症候群の無動、口をつぐむ、強度の筋肉のこわばり、嚥下障害、頻脈、血圧変動、発汗、発熱症状があります。さく乱、けいれん、重い肝障害、低ナトリウム血症、意識障害、また興奮、攻撃性などの報告があります。 併用薬による相互作用も多く、慎重を要します。また、筋弛緩剤の塩酸チザニジンとの併用は禁じられています。
肝・腎障害、ほかの精神病の既往、高齢者での使用には危険を伴いやすく、妊娠中、授乳中の婦人には投与を避けます。 また、24歳以下の人では、治療の効果と自殺企図の危険性をよく考慮の上で使用が決められます。
服用上の注意
錠剤で、まず1日量を決めて初期用量とし、症状をみながら漸増して維持量を決めていきます。
薬の量、飲み方については、医師の指示を守り、自分の判断で急に服用を中止したりしないようにしましょう。

SNRI

トレドミン

主な作用
精神病の症状は、ヒスタミン、セロトニン、アドレナリン、ドパミンなど、脳内神経伝達物質の脳中枢細胞への取り込みの増加にもとづく神経細胞の機能亢進、混乱が原因と考えられています。
これら脳内神経伝達物質の取り込みを抑え込むことを主な作用とする抗精神病薬はほかにもありますが、この薬はとくにセロトニンとノルアドレナリンの受容体(脳神経細胞への受け入れ口)を特異的、選択的に遮断することによってセロトニンとノルアドレナリンの取り込みを阻害して、うつの症状に改善効果を示します。
副作用
一般的な副作用としては、口の渇き、吐き気、嘔吐、便秘、ねむ気などですが、重いものではまれに悪性症候群の無動、口をつぐむ、強度の筋肉のこわばり、嚥下障害、頻脈、血圧変動、発汗、発熱症状や、不安、興奮、攻撃性などの精神症状、戦慄などを伴う副作用があります。
けいれん、重い皮膚障害、白血球減少、緑内障、肝機能障害などもあり、とくに心、腎、肝臓病の人には起こりやすく、また併用薬による相互作用も多いので注意を要します。妊娠中、授乳中の婦人、小児では安全性が確かめられていないので、使用は避けたほうが安全でしょう。また、24歳以下の人では、治療の効果と自殺企図の危険性をよく考慮の上で使用が決められます。
服用上の注意
錠剤で、始めは少なく、漸増して維持量を決め、それを続けます。 食後に服用しますが、量、飲み方については症状により変えられますので、専門医の指導どおりに服用してください。
とくに自殺念慮のある人の服用量は最小限にとどめられます。

三環系抗うつ薬

アナフラニール・アモキサン・トフラニール・イミドール・パートフラン・ノリトレン・アンプリット・
トリプタノール・ラントロン・スルモンチール・プロチアデン

主な作用
脳に直接働いて精神機能を高揚し、不安を軽減する作用があります。夜尿症に用いられることもあります。
副作用
ねむ気、倦怠感、睡眠障害、興奮、攻撃性などが起こったり、血圧の降下、口やのどの渇き、発疹などの過敏症状、下痢、あるいは横紋筋融解症、肝障害、不整脈などが起こることがあります。 24歳以下の人では、治療の効果と自殺企図の危険性をよく考慮の上で使用が決められます。
服用上の注意
うつ病の人では、症状に合わせて服用量が指示されるので医師(精神科医)の指導をよく守りましょう。 自殺念慮のある人では用量は最小限にとどめられます。急に服用量を減らしたり、止めてしまうと離脱症状のおそれがありますので医師の指導に従って服用してください。小児の夜尿症は普通4歳以上が治療の対象になります。小児科に相談し、生活指導を含め十分な指導を受けましょう。なお、眠くなったり、注意力が低下したりしますので、危険な作業や車の連転は避けましょう。酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

四環系抗うつ薬

ルジオミール・テトラミド・テシプール

主な作用
四環系抗うつ剤といわれるもので、脳に直接働いて感情の調節と高揚作用を現し、さらに自律神経を安定させる作用があります。 これらの作用によって抑うつ状態(理由のないゆううつ感におそわれたり、気分が沈んだりするうつの症状)を改善し、精神活動を活発にします。
副作用
口やのどの渇き、便秘、排尿困難、血圧低下、動悸、発疹などの過敏症状が起こったり、手のふるえ、不眠、いらだち、不安、興奮、攻撃性などが起こることがあります。 また、24歳以下の人では、治療の効果と自殺企図の危険性をよく考慮の上で使用が決められます。
服用上の注意
少量から始めて、効果と副作用を確認しながら徐々に増量していきます。 自殺念慮のある人は用量を最小限にされます。また自分の判断で減量、中止をすると離脱症状のおそれがありますので、医師(精神科医)の指導をよく守りましょう。 眠くなったり、注意力がなくなったりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。 また、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

ニ環系抗うつ薬

デジレル・レスリン

主な作用
脳に直接働いて、うつ病、うつ状態の不安、いらだち、苦悶、妄想状態、睡眠障害などの症状をやわらげます。 とくにこの病気の強迫症状の改善には効果があるといわれます。
副作用
ふらつき、ねむ気、ぼーっとする、不安、興奮、攻撃性、口やのどの渇き、便秘などが起こることがあります。 また、軽い一時的な低血圧(立ちくらみ)、ときに不整脈様の症状、動悸が起こることがあります。 24歳以下の人では、治療の効果と自殺企図の危険性をよく考慮の上で使用が決められます。
服用上の注意
少量から始めて、効果と副作用を確認しながら徐々に増量していきますので、医師(精神科医)の指導をよく守りましょう。 自殺念慮のある人の服用量は最小限にとどめます。服薬を急に止めたり、減らしたりすると離脱症状のおそれがありますから医師の指示通り服用してください。 眠くなったり、注意力がなくなったりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。また、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

NaSSA

レメロン・リフレックス

主な作用
脳内のノルアドレナリン・セロトニンなどの神経伝達を増強することにより、うつ気分を和らげ、不安、いらだち、不眠などの症状を改善しますので、うつ病、うつ状態に用いられます。
副作用
傾眠、口渇、倦怠感などですが、まれに不安、いらだち、けいれん、錯乱、発熱、下痢、血圧上昇、頻脈その他自律神経不安症などの激しい症状を起こすことがありますので、注意が大切です。 また、基礎疾患の悪化、自殺念慮、自殺企図などの報告もあり、とくに抗うつ薬の服用により増加するといわれています。 したがって、この薬は精神科医のもと、治療の効果と、起こりうる危険性を十分考慮した上で使用することが必要な薬です。 高齢者、妊娠中の婦人、他の薬を服用中の人の使用には十分な注意が必要です。
服用上の注意
初期量を1日1回就床前に内服します。1週間以上の経過をみて漸増し、1日量を決めていきます。

スルピリド

ドグマチール

主な作用
中枢に作用して、胃壁の血液の流れをよくして、胃・十二指腸の粘膜の回復を助ける作用があります。 さらに、うつ病ないしうつ状態の症状を改善する作用を併せもった薬です。
副作用
手のふるえ、よだれ、乳汁分泌、乳房の腫れ、口やのどの乾き、胸やけ、脱力感、物忘れ、いらだちなどが起こることがあります。 まれに筋の強剛、嚥下困難、頻脈、血圧低下、発熱や、血液障害など悪性症候群の報告があります。 併用で内分泌機能調節異常、錐体外路症状が発現しやすいものもありますから注意してください。
服用上の注意
効果と副作用のかねあいをよく評価して用いる薬ですから、指示をよく守り、副作用を自覚したときは、医師に相談しましょう。 服用中は危険な作業や車の運転は避けましょう。

クロナゼパム

ランドセン・リボトリール

主な作用
脳の中枢に作用してけいれんを抑制するので、てんかんのけいれん発作を抑え、てんかんに伴って起こる、精神神経症状を抑えます。
副作用
ねむ気、ふらつき、運動反射機能の低下、唾液の増加、食欲不振、発疹、肝障害などの過敏症状が起こることがあります。 とくに高齢者では副作用が起こりやすい傾向があります。
服用上の注意
個々の症状に応じて服用量が指示されますので、医師の指導のもとに服用してください。 勝手な判断で服用を中止したり量を変えたりすると危険です。眠くなったり、注意力がなくなったりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。 酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

セロトニン1aアゴニスト

セディール(タンドスピロン)

主な作用
脳内セロトニンの作用部位を特異的にブロックし、心身症や神経症における不安、焦り、睡眠障害、うつ、恐怖感などの症状を改善します。
副作用
肝障害が現れることがあるので、注意を要します。 ときにねむ気、ふらつき、頭痛、動悸、頻脈、嚥下困難、発汗、発熱を伴う悪性症候群、吐き気、食欲不振、腹部膨満感、皮膚の発疹、かゆみなどの症状が出ますが、重篤な副作用は少ない薬です。 しかし、相互作用として、カルシウム拮抗剤系降圧剤を飲んでいる人では、影響し合って、降圧剤の作用が増強されることがあります。 また興奮、発汗、発熱などの症状を伴うセロトニン症候群を来すことがあります。
服用上の注意
1日3回内服しますが、症状によって量、飲み方は加減されますので注意してください。 また長期間服用したり、増量をしてもよくならない場合には、それ以上効果は期待できませんので、漫然とした連用は止めるべきです。 ねむ気、めまいなどが起こることがあるので、薬の服用中は危険な作業や車の運転は避けてください。

アリピプラゾール

エビリファイ

主な作用
脳の中枢に直接作用して、精神病に伴うさまざまな症状(幻視、幻覚など)を改善する作用があります。 脳は通常、ドパミンやセロトニン、アドレナリン、ヒスタミンなど、脳神経細胞の活動に関与する化学物質のバランスによって正常な精神身体機能が保たれていますが、精神病の症状には、これらの物質のバランス失調が関与していると考えられています。 この薬はこれら化学物質が働く脳神経細胞に対し特異的刺激作用を有する反面、抑制作用も併せもつことで、精神病における複雑な神経細胞活動のバランスに対し効果を発揮します。
副作用
不眠、神経過敏、下肢のむずむず感、振戦、不安、体重減少などですが、ときに無動、強度の筋の引きつり、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗を伴う悪性症候群、口の周囲の不随意運動、横紋筋融解症、血液障害が現れることがあります。 また、口渇、多飲、多尿などを伴う糖尿病性昏睡などの重い副作用が現れることがあるので、糖尿病の人には特に注意が必要です。脳内のさまざまな活性因子に働きますので、多様な副作用が起こることがあります。
服用上の注意
散、錠剤と内服液があり、1日量を1回または2回にわけて服用します。 少量から始め、維持量を決めて続けますが、症状により変えられます。 ただし、1日量として30mgを超えてはいけません。飲み忘れても、2回分を一度に飲んではいけません。 眠くなったり、注意力がなくなったりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。 また、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。この薬の服用は専門医の指導・指示に従ってください。

ペロスピロン

ルーラン

主な作用
脳の中枢に直接作用して、精神病に伴うさまざまな症状(幻視、幻覚など)を改善する作用があります。 脳内ドパミン受容体を遮断することによる興奮の抑制と、セロトニン受容体の遮断作用によるけいれん、無動行動の抑制作用が認められています。
副作用
主な副作用としては手のふるえ、筋のひきつり、構音障害などの錐体外路症状、不眠、ねむ気などの精神症状が一般で、まれに無動、強度の筋のひきつり、横紋筋障害などの筋肉障害、けいれん、嚥下困難、頻脈、発汗、発熱を伴う悪性症候群や、口の周囲の不随意運動があり、中止後も筋の不随意運動がおきる遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウスなどの重い副作用もあります。 また、糖尿病を悪化させたり、高血糖、血液障害などの報告もあります。肝・腎・心血管障害では副作用が起こりやすいのでとくに注意が必要です。 妊娠中、授乳中の婦人にも避けたほうが安全でしょう。
服用上の注意
錠剤で1日3回より始め、徐々に増量、維持量を決めて続けますが、症状により変えられます。 この薬の使用については専門医の指導・指示に従ってください。

オランザピン

ジプレキサ

主な作用
脳の中枢に直接作用して、精神病に伴うさまざまな症状(幻視、幻覚など)を改善する作用があります。 従来の抗精神病薬とは構造的にも作用点についても異なる非定型抗精神病薬といわれるものです。
副作用
不眠、傾眠、頭痛、頭重、めまい、肥満(体重増加、糖尿病)、ふらつき、不動、振戦、筋強剛、けいれん、便秘、口渇などですが、ときに緑内障、てんかんなどの症状の悪化、血糖値の上昇、麻痺性の腸閉塞、筋肉痛を伴う横紋筋融解症、低血糖、血液障害、さらには糖尿病性昏睡などの重い副作用が現れることがあります。 糖尿病、肝障害、心臓障害の人には避け、高齢者には注意が必要です。またほかの薬との併用で、副作用が起こる可能性が高い傾向がありますので注意してください。 使用中は血糖の検査や肝機能検査などによる十分な観察が必要です。
服用上の注意
1日量を1回に内服します。少量から始め、維持量を決めて続けますが、症状によりかえられます。 眠くなったり、注意力がなくなったりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。 また、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。この薬の使用については専門医の指導・指示に従ってください。

リスペリドン

リスパダール

主な作用
脳の中枢に直接作用して、精神病に伴うさまざまな症状(幻視、幻覚など)を改善する作用があります。 正常者の脳では、ドパミンやセロトニンといった脳神経細胞の活動に関与する化学物質の働きのバランスによって調和が保たれており、この薬はこれら化学物質のバランスをコントロールして症状を改善します。
副作用
血圧の低下、ねむ気、反射機能の低下、不安、興奮、幻覚などの精神症状、動悸、不整脈、便秘、食欲不振などですが、ときには悪性症候群といって無動、強度の引きつり、嚥下困難、頻脈、発汗、発熱などがあり、この場合は使用を中止し、医師に連絡してください。 また、重い糖尿病の症状を起こすことがあります。口渇、多飲、多尿などの症状があるときは、医師の診察を受けましょう。そのほか、まれに低血糖、血液障害、脳血管障害が起こることがあります。危険な併用薬も少なくなく、とくに高齢者、妊娠中、授乳中の婦人への使用には慎重を要します。
服用上の注意
1日量を2回に分服します。 少量から徐々に増量して維持量を決めますが、剤形によって服用方法が異なりますので、詳しくは担当精神科医の指示をよく守ってください。

抗不安薬

デパス・リーゼ・コレミナール・ソラナックス・コンスタン・レキソタン・セラニン・ワイパックス・セレナール・
セパゾン・メンドン・コントロール・バランス・セルシン・ホリゾン・エリスパン・メレックス・レスミット・
セダプラン・レスタス・メイラックス

主な作用
おだやかな鎮静作用、抗不安作用(不安や意欲低下を改善する)があり、筋肉のこりをほぐす作用もあります。 したがって、精神的な緊張による種々の症状(不安、不眠など)を改善します。また、催眠作用、抗うつ作用などもあります。
副作用
ねむ気、倦怠感、口やのどの渇き、吐き気、発疹など、ときには重い過敏症状が起こることがあります。 重大な副作用として、抗精神病薬と併用したときに横紋筋融解症、間質性肺炎、無動、強度の筋のひきつり、嚥下困難、頻脈、発汗、発熱を伴う悪性症候群、肝障害を来すことがあります。それらの症状がみられたときはすぐに中止して、医師の診察を受けてください。
服用上の注意
大量に長期間服用すると、依存性を生じ、この薬を服用しないと不安になったり、眠れなくなったりすることがあります。 また、勝手な判断で急に服用を中止すると副作用が強く出ることがありますので、指示された服用量を守りましょう。 また、高齢者では、量が少し多くても、よろめき、歩行障害や、失禁などを来すことがあるので、少なめに処方されます。 なお、眠くなったり、注意力がなくなったりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。酒類と一緒に飲むと、作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

睡眠導入剤

ハルシオン・レンドルミン・リスミー・ロラメット・エバミール・ユーロジン・エスタゾラム・ネルボン・
ベンザリン・エリミン・サイレース・ロヒプノール・ドラール・ソメリン・ベノジール・ダルメート

主な作用
不眠症は、環境、体調などさまざまな誘因が考えられますが、中には、はっきりした原因がわからず、不眠を訴える場合があります。 この薬は、脳に直接作用して、催眠作用と鎮静作用を示すので、不眠症の治療に用いられます。 また、筋肉を弛緩させる作用もあるので、麻酔の前の処置にも用いられます。
副作用
ふらつき、気分不快、むかつき、倦怠感、せん妄、発疹などの過敏症状などが起こることがあります。 また、中途で目覚めた時のことを忘れてしまう健忘症があります。
服用上の注意
大量に長期間服用すると、依存性を生じ、また急に服薬を中止すると副作用が強く出ることがありますので、指示された服用量を守りましょう。 高齢者では副作用が出やすく、歩行障害などを起こすことがあるので少なめに処方されます。不眠症に用いる時は、就寝の直前の服用がよいでしょう。 この薬を服用している間は、起きた後もねむ気が残ることがあるので、危険な作業や車の運転は避けましょう。また、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

アモバン

主な作用
脳に働いて、鎮静・催眠作用を示します。また、けいれんを抑える作用ももっています。 睡眠は入眠のみならず、総睡眠時間を延ばす効果があります。したがって、主な適応は常習性不眠症です。 また、量が多すぎると呼吸抑制作用が現れます。
副作用
一般には苦味、ねむ気、口の渇き、ふらつき、頭重、頭痛、倦怠感、吐き気、めまいなどで、まれに激しい過敏症、幻覚、せん妄、錯乱、夢遊病などの精神症状や意識障害が現れることがあります。 また中途で目覚めた時のことを忘れてしまう健忘症があります。また、呼吸機能の低下した人では、呼吸抑制のおそれがあります。 妊娠中の婦人、小児には使いません。授乳中の婦人にも避けたほうがよいでしょう。 大量を連用すると意識障害、呼吸障害、血圧低下の急性中毒を示しますので、救急処置で吐かせるか、胃洗浄などを行います。肝・腎機能の悪い人には、効きすぎて中毒を起こしやすいのでとくに注意を要します。
服用上の注意
7.5mgと10mgの2種類の錠剤があります。就床前に服用します。 大量に長期間服用すると、依存性を生じ、また勝手な判断で急に服用を中止すると副作用が強く出ることがあるので、指示された服用量を守りましょう。 くれぐれも大量連用はしないでください。この薬を服用している間は、起きてからもねむ気が残ることがあるので、危険な作業や車の運転は避けましょう。ま た、酒類と一緒に飲むと、作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

マイスリー

主な作用
脳のGABAA系の睡眠のしくみを増強し、入眠させます。 作用の発現は速く、1時間ほどで徐波睡眠に入り、しかも持続は短いので、健康者では眠りに入るのが早く、翌朝にもち越しにくい薬です。
副作用
ふらつき、ねむ気、頭痛、倦怠感、残眠感、悪心などです。 肝臓、腎臓の悪い人、高齢者では効きすぎから、大きな副作用として呼吸抑制や幻覚興奮などが現れることがあります。 また中途で目覚めたときのことを忘れてしまう健忘症があります。 妊娠中、授乳中の婦人、小児、衰弱者では避けたほうがよいでしょう。 過量の服用は、さまざまな意識障害、呼吸障害、血圧低下などの危険を伴いますので、絶対にしないようにしてください。 また、緑内障の人では眼圧が上昇し、症状が悪化することがあります。
服用上の注意
5mg、10mgの錠剤で、1回5mgから服用を開始します。就寝直前に内服してください。習慣性にならないためにも使用は短期間にするように努力してください。 大量に長期間服用すると、依存性を生じ、また勝手な判断で急に服用を中止すると副作用が強く出ることがありますので、指示された服用量を守りましょう。 この薬を服用している間は、起きてからもねむ気が残ることがあるので、危険な作業や車の運転は避けましょう。 また、酒類と一緒に飲むと、作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

ベゲタミン

主な作用
中枢神経と自律神経を抑制することにより、鎮静作用と、制吐作用を示します。 また、精神病の症状である幻視、幻覚そのほかの異常行動や不安を取り除く作用があるので、精神病、神経症などによる不安、躁病、うつ病などに用いられます。
副作用
肝障害が起こりやすい薬です。 そのほか血圧低下、不眠、興奮、焦燥、頻脈、筋肉のこわばり、顔のひきつりなどが起こり、発汗、よだれ、視覚障害、体重増加、女性化などが起こることがあります。
服用上の注意
症状をみて服用量を加減しながら治療がすすめられるので医師(精神科医)の指導をよく守って服用してください。 眠くなったり、注意力が低下したりしますので、危険な作業や車の運転は避けましょう。なお、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあるので避けましょう。

その他

アリセプト

主な作用
脳内のアセチルコリン分解酵素に選択的に働き、その作用を阻害、脳内のアセチルコリンの量を増すことによって、記憶障害など、アルツハイマー型認知症の症状の改善に効果を示します。 病気そのものを根治する作用はありません。 症状の改善、進行の抑制を期待して使われる薬で、アルツハイマー型認知症が適応となります。
副作用
血中のアセチルコリンの量が増えるために不整脈、消化性潰瘍、気管支喘息を増悪させますので、そのような病気をもつ患者には用いません。 また、吐き気、嘔吐、よだれ、発汗、急性膵炎、心不全、急性腎不全、肝炎や肝障害、低血圧、手のふるえや運動障害などの錐体外路障害、ときには悪性症候群が現れることがあります。 アスピリンやそのほかの非ステロイド性消炎鎮痛薬といわれるものは、アセチルコリン系の作用を増強して胃酸の分泌を高め、潰瘍を増悪させる副作用を起こしやすいので、一緒に使わないでください。そのほか、胃腸の病気でよく使われる抗コリン系の薬も、この薬の効果を相殺しますので、併用に注意してください。逆にコリン系の薬との併用で、この薬の作用が増強され、副作用を来すおそれがあります。ときに横紋筋融解症から腎不全に至ることもあります。腎機能が悪い人は注意が必要です。
服用上の注意
錠剤と口腔内崩壊錠(唾液だけで服用できる錠剤)、ゼリー剤、細粒剤があります。 症状により用量が変わりますので、飲み方など詳しいことは主治医の指示に従ってください。なお、薬の管理は本人にさせないでください。